神経性頻尿とは1日に何度も尿意を催してトイレに行きたくなる病気

 

普段起きている時間帯に、10回以上トイレに行っておしっこ(以下、排尿とします)をする症状を「頻尿」といいます。
頻尿は、細菌感染症に代表される膀胱炎前立腺炎症などの症状によって発症する場合が多いのですが、

膀胱炎、前立腺炎症ではなく、またそれ以外の下部尿路炎症に該当しないにもかからず、頻尿の症状があらわれている場合、神経性頻尿と診断されることがあります。
神経性頻尿は大きく、心因性頻尿と本態性頻尿とに分けられます。

 

ストレスや不安からくる頻尿~心因性頻尿とは

hn11
膀胱は、心因性のストレス等が多分に影響される臓器であると言われています。
また、そのほかに影響を受けやすい心臓や脳などの臓器と共に症状が現れることも多く、複合的・総合的な症状として表面化する特徴があります。
心因性頻尿の症状として、尿が残ったように感じたり、尿が全く出なくなるなどの症状があります。

その膀胱に影響を及ぼす形で、心のバランスが崩れて起こる頻尿を心因性頻尿と言います。
心のバランスが主な原因とされる為、心因性頻尿は心身症の一つとされています。

 

本態性頻尿とは

心因性頻尿とは異なる原因で頻尿になり、検査によってその原因を特定することが困難な場合に、多くの頻尿患者が本態性頻尿と診断されます。
本態性頻尿とは原因不明の病気であり、現代医学では治療することが難しい頻尿です。

 

 

神経性頻尿の症状とは

頻尿だけで失禁が見られないのが特徴です。

また、睡眠中に症状が現れることはありません。

極度の緊張や不安など、情緒不安定な状態が慢性化すると尿意を感じるようになります。
トイレに行けない状況で尿意を感じることが多く、資格試験やスポーツ大会などプレッシャーのかかるイベントの直前や、電車の中、バスの中や大切なプレゼンの前など、特に緊張する場面において症状が現れやすくなります。

 

神経性頻尿の原因とされるものは「ストレスや不安」

神経性頻尿は、体にはっきりとした異常が現れません。
体の異常よりも、心因的な要素に関係していることが多く、外因的なものから誘発される傾向にあるため「原因」ではなく「誘因」と表現される場合があります

 

対人コミュニケーションによるストレスや、過去に膀胱炎や前立腺炎等の病気にかかったことがあるなど、様々な原因が考えられます。
神経性頻尿は男性よりも女性に多くみられるの頻尿なのですが、なぜ女性に多いのか、その原因について明確に解明されていません。
「男女の肉体的な構造の違いによる物」という考え方もありますが、神経性頻尿の場合、身体的には問題ないというのが特徴の一つとなっているため、男女の肉体的な構造の違いが理由になるとは考えにくいそうです。

 

神経性頻尿と診断されるにはどんな条件があるのか

診断は、まず他の病気の原因を除外することから始まります。
痛みがあるのか、失禁することはないか、血液が混じっていないか、また排尿がスムーズに行われているのかどうか等を検査します。

神経性頻尿でも、1日の排尿量は正常範囲であり、膀胱の大きさも変化はありません。
排尿時に収縮する「排尿筋」という筋肉に異常が見られる場合は、全く別の病気の可能性が高く、脳血管障害やパーキンソン病の可能性があります。
神経性頻尿の場合、排尿筋に異常は見られません。

神経性頻尿と診断するためには、神経性頻尿と診断される以外の病気に該当しないことを検査し、判断を下します。

 

神経性頻尿と診断された場合、どのような治療を行うのか

hn10
検査の結果、他の病状の可能性がないと判断され神経性頻尿であると診断された後、神経性頻尿に特化した治療が開始されます。
※他の病状の可能性がないと判断されるまで時間を必要とする場合があります。

 

特化した治療とは、「身体的な問題が発見されないにもかかわらず、頻尿の症状が出ている」という事実に対して、心因的なストレス等を精神的なアプローチによって頻尿を解消していく治療を行います。

「検査の結果、体に異常となる部分が見つからない」という説明を受けることからスタートし、患者自身がその内容を理解するまで根気よく治療が進められます。
患者自身が検査結果の内容を真摯に受け止めることができた後に、その原因(誘因)は何なのかを医師と共に明確にする治療に移ります。
患者自身が検査結果を納得しなければならないため、納得できなければ長期通院を必要とする場合もあります。

 

薬物による治療もありますが、それはあくまでも補助的なものです。
薬物治療により「誘発的な暗示の効果」が偶然に生まれることで症状が改善する場合があります。
薬物治療には「精神安定剤」や「精神神経調整薬」が主に処方されます。

 

複雑な精神的背景などの可能性が考えられる場合、心療内科や精神科の医師による指導や治療が必要です。