頻尿とはどんな状態を指すのですか?

頻尿

 

頻尿とはトイレが近い状態を指しますが、昼夜を問わずトイレに行く回数が多いと仕事や日常生活にも支障を来たします。また、頻尿と多尿とは違う症状ですので注意が必要です。頻尿とは、すぐに尿意を催してトイレに行くものの尿は余り出ないのに対して、多尿とは、トイレに行く回数も多い上に尿量も多い症状を指します。

 

頻尿は、特定の病気により起こるものと、病気がないのに起こるものとに分けられます。後者には心因性頻尿があります。また、最近話題になることが多い過活動膀胱の原因の一つとして心因的頻尿があるとされています。さらに、運動によるダイエットをしている人では、発汗と運動後の多量の水分の補充から頻尿になることもあるようです。

 

 

何が原因で心因性頻尿に陥ってしまうのでしょうか?

膀胱はストレスの影響を受けやすい器官なので、ストレスを受けると尿が溜まっていないにもかかわらず尿意を催してきます。よく、テストとか面接試験の前や重要なスピーチの前になるとトイレに行きたくなりますね。これがその状態です。これは、誰にでも起こる自然な生理的な身体反応なのですが、これが、日常生活の中で頻繁に起こる場合に、心因性頻尿、または神経性頻尿と呼びます。このような状態になると、頻尿に加えて残尿感があったり、排尿痛を感じたりすることもあります。

 

では、どうすると心因性頻尿に陥ってしまうのでしょうか。一番多いのが、トイレに行きたいのを我慢していて危うい状況に陥った経験が引き金になって、「また、同じような状態になったらどうしようか」という不安感を持った場合です。この不安感が、電車の中や授業中などのトイレに行きにくい状況の時に増幅されて、だんだんと蓄積して行き、心因性頻尿に陥ります。この病気は子供にも起こりますから、子供にはリラックスして排尿できる環境を与えることが必要です。

 

病的な頻尿とはどんな病気ですか?また、心因性頻尿と病的な頻尿との違いは?

 

病気が基になって頻尿が引き起こされる場合を病的な頻尿と言います。病的な頻尿の原因となる病気としては、糖尿病、膀胱炎、前立腺肥大症、腎臓疾患、婦人科系の疾患などがあります。

 

心因性頻尿の場合、睡眠時やリラックス時、あるいは何かに集中している時にはトイレに行きたくなりませんが、病的な頻尿の場合には、心理的状態とは無関係に頻繁にトイレに行きたくなります。例えば、前立腺肥大症の場合には夜間でも頻尿になります。

 

心因性頻尿の場合には、病院での尿検査を初めとした各種の検査で、腎臓、膀胱、尿路に異常が認められませんが、病的な頻尿の場合には、尿検査や血液検査で異常が認められます。

 

心因性頻尿は治りますか?

心配

病的な頻尿に対しては、頻尿を引き起こす原因となっている病気の治療を行うことにより、頻尿の状態が改善されます。心因性頻尿は、体のどこかに悪いところがあるわけではないので、基本的に医薬品での治療は期待できません。

 

このため、対症療法として、膀胱の収縮を抑える作用のある抗コリン薬が用いられます。ただし、この薬は、膀胱の収縮を抑えて尿を出にくくする可能性があるため、前立腺肥大症の患者には投与できません。これに対して、新しく開発されたβ3アドレナリン受容体作動薬は、排尿困難を来さずに膀胱の収縮を抑えるものとして、頻尿を伴う前立腺肥大症患者への適用が期待されます。また、自律神経の働きを調整して尿意を抑える作用が期待できる自律神経調整薬も使われます。そのほかに、頻尿用の漢方薬として八味地黄丸が有名です。

 

最近よく聞く過活動膀胱って心因性頻尿のこと?

尿漏れ

過活動膀胱では、膀胱に尿がたまっていないのに排尿のための筋肉収縮が起こり、尿意を引き起こすものです。その原因としては、膀胱の活動を支配する自律神経の乱れや脳への知覚神経の伝達経路の障害、老化による筋力低下、パーキンソン病などの病気、および心因的なものなどがあると考えられています。つまり、心因性頻尿は過活動膀胱の原因の一つと解釈されます。

 

心因性頻尿と思われる症状がありますが、泌尿器科か精神科のどちらを選べば良いのでしょうか?

症状としての頻尿が本当に心因性のものかどうかを判断するために、まず、泌尿器科を受診して下さい。そこでの診察で特別の病気が発見されなければ、心因性頻尿の可能性が高まります。

 

この病気では、尿意の事を気にしないようにと思いながらも、どうしても尿意の事が気になってしまいます。このような心理状態を改善することは自分自身ではなかなかできないものです。そんな時には、心療内科や精神科を受診してカウンセリングを受けることも効果的な対策となります。話を聞いてもらうだけでも安心できるものですので、頻尿の悩みからなかなか抜け出せないでいる方は、一度試してみると良いと思います。さらに、この分野の専門家である臨床心理士に話を聞いてもらうのも良い方法です。

 

 

病院に行かなくてもできる自己トレーニングがあったら教えて

尿意を催しても、今までのようにすぐにトイレに行くのではなく、少し我慢してみるのです。それを繰り返しているうちに、我慢できる時間が少しずつ伸びてきます。また、尿意のことを忘れるために、我慢している間に何かに集中できればなお効果的です。この対処法でかなり症状が改善する場合がありますから、ぜひ試してみてください。もちろん、あまり無理をしない範囲にしておいて下さい。